建設工事で道路を使うには?足場・仮囲いなど愛知県の実例で解説

建設工事で道路を使うには、「道路占用許可」と「道路使用許可」の2つが必要です。外壁塗装の足場を歩道へ張り出す場面や、仮囲いで通行者を保護する場面は日常的に発生します。しかし許可を取らずに工事を始めると刑事罰の対象になります。本記事では建設工事で道路を使う手続きの全体像を愛知県の実例で解説します。
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建設工事の道路許可は2種類|占用許可と使用許可の違い
建設工事で道路を使う場合、道路占用許可と道路使用許可はセットで取得するのが原則です。両者は目的も申請先も異なります。
| 比較項目 | 道路占用許可 | 道路使用許可 |
|---|---|---|
| 根拠法 | 道路法第32条 | 道路交通法第77条 |
| 許可権者 | 道路管理者(国・県・市町村) | 所轄警察署長 |
| 保護法益 | 道路構造の保全・円滑な交通 | 交通の安全と円滑 |
| 申請先 | 建設事務所または市町村道路課 | 管轄警察署 |
| 手数料 | 無料(占用料は別途) | 2,500円(愛知県) |
| 審査期間 | 約16営業日(県道)/約3週間(国道) | 約7営業日 |
愛知県では道路占用許可の申請時に道路使用許可の申請書を添付して同時提出が可能です。建設事務所から警察署へ書類が回付されるため、窓口を2か所回る手間が省けます。
出典:愛知県警察「道路使用許可、通行許可等の申請手続き」
関連記事:愛知県の道路占用許可|国道・県道の管轄事務所一覧と申請の流れ
足場・仮囲い・資材置場の許可基準|愛知県の数値で確認
建設工事で道路を使う際の許可基準は、設置する施設の種類ごとに異なります。愛知県と名古屋市の基準を整理しました。
足場の許可基準
足場は「地上に接するもの」と「掛出し(空中張り出し)」で基準が分かれます。地上接地型の場合、出幅は歩道幅員の3分の1以下で残幅員2.5メートル以上が原則です。やむを得ない場合でも残幅員は1.5メートル以上を確保しなければなりません。掛出し足場は歩道上で高さ2.5メートル以上、車道上で高さ4.7メートル以上の空間確保が求められます。また、足場の高さが10メートル以上になると落下防止棚(朝顔)の設置が義務となり、建物外壁から2メートル以上の突出しと水平面に対し20度以上の角度が必要です。朝顔部分も占用面積に算入されます。
仮囲いの許可基準
仮囲いの高さは道路面から3メートル以上が原則です。ただし2階建以下の建物工事など一定の条件を満たせば1.8メートル以上で許可される場合があります。出幅は足場と同様に歩道幅員の3分の1以下で、残幅員2.5メートル以上が必要です。名古屋市の手引では、仮囲いの支柱を道路面に埋め込むことは禁止されており、ベース板での自立構造が求められています。
資材置場の許可基準
工事用資材を道路上に一時保管する場合も道路占用許可の対象です。国道の直轄管理区間では施行令第7条第5号の「工事用材料」に該当します。資材は整然と積み、通行者の安全を妨げない範囲に限定されます。保管期間は工事工程に応じて必要最小限とし、夜間は反射テープや照明で視認性を確保する条件が付されるのが一般的です。
| 施設種類 | 出幅上限 | 残幅員 | 高さ基準 |
|---|---|---|---|
| 足場(接地型) | 歩道幅の1/3以下 | 2.5m以上(最低1.5m) | ― |
| 足場(掛出し) | 歩道幅の1/2以下 | ― | 歩道側2.5m以上/車道側4.7m以上 |
| 仮囲い | 歩道幅の1/3以下 | 2.5m以上(最低1.5m) | 3m以上(条件付で1.8m) |
| 朝顔 | 建物から2m以上突出 | ― | 歩道側4m以上/車道側5m以上 |
| 資材置場 | 必要最小限 | 2.5m以上 | ― |
申請の流れと必要書類|建設工事で道路を使うまでの6ステップ
愛知県内で建設工事のために道路占用許可を申請する流れは次の6段階です。
- 事前相談:管轄の建設事務所維持管理課へ電話予約のうえ、工事概要と占用期間を伝えます。この段階で道路種別(国道・県道・市道)と管轄先を確認できます。
- 申請書類の作成と提出:書類は各2部ずつ用意し、道路使用許可の申請書も同封して同時提出します。
- 補正対応:図面の寸法記載漏れや残幅員の計算ミスは補正指示が出やすい典型例です。
- 警察協議:建設事務所から所轄警察署へ書類が回付され、交通安全の観点で審査されます。
- 許可書受領と占用料納付:占用料は納入通知書の発行から20日以内に金融機関で納付します。
- 着手届の提出、工事実施、そして完了届の提出で手続きが完結します。
必要書類は次の12点です。道路占用許可申請書、工程表、位置図、公図写し、平面図、横断図、構造図、占用求積図、道路復旧図面、仕様書、保安設備図、現場写真(3方向)の各2部です。県道の場合は知立建設事務所など管轄の建設事務所へ提出し、審査期間は約16営業日です。国道直轄区間の場合は名古屋国道事務所の維持出張所へ提出し、審査期間は約3週間です。
道路使用許可は別途、許可号数の確認が必要です。足場の設置作業は1号許可(道路上での工事・作業)に該当し、設置後の足場そのものの占有は道路占用許可でカバーされます。
出典:愛知県知立建設事務所「道路占用(工事用板囲、足場)」
関連記事:愛知県の道路占用許可|国道・県道の管轄事務所一覧と申請の流れ
占用料の目安|国道・県道・名古屋市道の費用比較
建設工事で道路を使う費用は、道路使用許可の手数料2,500円に加え、道路占用料が発生します。占用料は道路の種別・所在地の等級・施設の種類で単価が決まります。
| 施設種類 | 国道・第一級地 | 県道・一級地 | 名古屋市道 |
|---|---|---|---|
| 工事用施設(足場・仮囲い等) | 3,300円/㎡/月 | 条例で別途規定 | 550円/㎡/月 |
| 工事用材料(資材置場) | 3,300円/㎡/月 | 条例で別途規定 | 550円/㎡/月 |
計算式は「単価 × 占用面積 × 期間(月数)」です。1か月未満の端数は1か月に切り上げとなり、日割り計算は認められません。たとえば名古屋市道で足場10平方メートルを3か月占用する場合、550円 × 10㎡ × 3か月 = 16,500円です。同じ条件で国道第一級地の場合は3,300円 × 10㎡ × 3か月 = 99,000円と大きく差が出ます。
占用料に加え、道路使用許可の手数料2,500円(愛知県、再交付700円)が必要です。岐阜県は令和8年4月改定で2,500円、三重県は2,300円です。
よくある質問
-
足場を歩道に出す場合、道路使用許可だけで足りますか?
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足りません。足場の設置作業に対する道路使用許可(警察署)と、足場が道路を占有することに対する道路占用許可(道路管理者)の両方が必要です。
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道路占用許可の申請から許可まで何日かかりますか?
-
愛知県道は約16営業日、国道直轄区間は約3週間が目安です。いずれも補正期間は含みません。余裕をもって工事開始の1か月前を目安に申請してください。
-
岐阜県や三重県でも同じ手続きですか?
-
許可の仕組みは全国共通ですが、手数料や審査期間に違いがあります。道路使用許可手数料は岐阜県2,500円(令和8年4月改定)、三重県2,300円です。占用許可の基準も各道路管理者で若干異なるため、事前相談をお勧めします。
道路使用許可・占用許可の申請はみらい行政書士事務所へ
みらい行政書士事務所は名古屋市中区を拠点に、道路使用許可・道路占用許可の申請代行を行っています。
愛知県全域(名古屋市・豊田市・岡崎市・一宮市・豊橋市・春日井市・安城市・豊川市・刈谷市・小牧市・半田市・稲沢市・東海市・大府市・知多市等)に対応しています。岐阜県・三重県の事業者様からのご相談も大歓迎です。
「どの許可が必要かわからない」「申請書類の作成が難しい」という方も、お気軽にお問い合わせください。
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| サービス | 報酬額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 道路占用許可 申請代行 | 55,000円〜 | 占用料は別途 |
| 道路使用許可 申請代行 | 44,000円〜 | 手数料2,500円は別途 |
| 道路使用許可+占用許可 セット | 88,000円〜 | 占用料、手数料2,500円は別途 |
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