建設業許可の取得にかかる費用は?行政書士報酬の相場も公開

建設業許可の取得費用と行政書士報酬の相場を解説するイメージ

「建設業許可を取りたいけど、全部でいくらかかるの?」「行政書士に頼むと高い?」

建設業許可の取得を検討するとき、要件と同じくらい気になるのが費用面ではないでしょうか。しかし、費用の内訳は複雑で、法定費用・実費・行政書士報酬と項目が分かれているため、トータルでいくらかかるのかが見えにくいのが実情です。

この記事では、建設業許可にかかる費用を「法定費用」「実費」「行政書士報酬」の3つに分けて整理し、行政書士報酬の相場も公開します。さらに、取得後の維持費用や5年間のトータルコストまでシミュレーションしますので、ぜひ参考にしてください。

建設業許可にかかる費用の全体像

建設業許可の取得にかかる費用は、大きく以下の3つに分かれます。

① 法定費用(申請手数料・登録免許税):許可の種類・申請区分に応じて国や都道府県に納める費用です。金額は法律で決まっており、自分で申請しても行政書士に依頼しても同じ金額が必要です。

② 証明書等の取得にかかる実費:申請に添付する各種証明書(登記簿謄本、納税証明書、身分証明書など)を取得するための費用です。

③ 行政書士報酬:申請手続きを行政書士に依頼する場合に発生する費用です。自分で申請する場合は不要ですが、書類作成や要件確認を専門家に任せられるメリットがあります。

①法定費用(申請手数料・登録免許税)

法定費用は申請の種類によって金額が異なります。

知事許可の場合:
新規申請は9万円(許可手数料として都道府県に納付)。更新申請は5万円。業種追加は5万円。般特新規(一般から特定、または特定から一般への変更)は9万円。許可換え新規(知事許可から大臣許可への変更)は大臣許可の手数料が適用されます。

大臣許可の場合:
新規申請は15万円(登録免許税として税務署に納付)。更新申請は5万円。業種追加は5万円。般特新規は15万円

知事許可は「許可手数料」として収入証紙等で納付し、大臣許可は「登録免許税」として金融機関で納付するという違いがありますが、いずれも返金されない費用です。不許可となった場合でも返還されませんのでご注意ください。

建設業法
(登録免許税及び許可手数料)
第十条 国土交通大臣の許可を受けようとする者は、次に掲げる区分により、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)で定める登録免許税又は政令で定める許可手数料を納めなければならない。
一 許可を受けようとする者であつて、次号に掲げる者以外のものについては、登録免許税
二 第三条第三項の許可の更新を受けようとする者及び既に他の建設業について国土交通大臣の許可を受けている者については、許可手数料

②証明書等の取得にかかる実費

建設業許可の申請には、法務局や市区町村役場などから各種証明書を取得して添付する必要があります。主な証明書と費用の目安は以下のとおりです。

法務局で取得するもの:登記事項証明書(履歴事項全部証明書)が1通600円、登記されていないことの証明書が1通300円です。

市区町村役場で取得するもの:身分証明書(本籍地の市区町村)が1通300円程度、住民票が1通300円程度です。

県税事務所・税務署で取得するもの:納税証明書が1通400円程度です(都道府県によって異なります)。

これらの証明書は、経営業務の管理責任者や専任技術者、役員全員分が必要になることがあるため、役員の人数が多い法人ほど実費が増えます。

③行政書士に依頼する場合の報酬相場

行政書士の報酬は事務所ごとに設定されており、全国一律の基準はありません。ここでは、一般的な相場をご紹介します。

新規申請の報酬相場

知事許可の新規申請(一般建設業)の場合、行政書士報酬の相場は10万円〜20万円程度です。特定建設業の場合は一般より高めに設定されていることが多く、15万円〜25万円程度が相場です。大臣許可の場合はさらに高くなり、20万円〜35万円程度が目安となります。

新規申請は作成する書類の量が多く、要件確認や証拠書類の収集にも時間がかかるため、更新や業種追加に比べて報酬が高くなるのが一般的です。

更新申請の報酬相場

更新申請の行政書士報酬は5万円〜10万円程度が相場です。新規申請に比べて提出書類が少なく、すでに一度申請を経験しているため作業量が少なくなります。

業種追加の報酬相場

業種追加の行政書士報酬は5万円〜10万円程度が相場です。追加する業種の専任技術者の要件確認などが必要になりますが、基本的な手続きは更新と同程度の作業量です。

決算変更届の報酬相場

決算変更届(事業年度終了届)は毎年提出が必要な届出で、行政書士報酬は3万円〜5万円程度が相場です。法定費用(手数料)はかかりませんが、書類作成を毎年行う必要があります。

自分で申請する場合と行政書士に依頼する場合の費用比較

知事許可(一般建設業)を新規申請するケースで、トータル費用を比較してみます。

自分で申請する場合:
法定費用9万円+証明書等の実費約1万円で、合計約10万円が目安です。行政書士報酬がかからないため費用を大幅に抑えられます。

行政書士に依頼する場合:
法定費用9万円+証明書等の実費約1万円+行政書士報酬15万円(相場の中央値)で、合計約25万円が目安です。

費用だけを見れば自分で申請するほうが安上がりですが、建設業許可の申請書類は非常に多く、要件の確認も複雑です。書類の不備や要件の判断ミスがあると、申請が受理されない、あるいは不許可になるリスクがあります。また、自分で申請する場合は役所への相談や書類の準備に相当な時間を要するため、その間は本業の時間が削られることになります。

「本業に集中したい」「不許可の可能性を下げたい」「要件を満たしているか判断が不安」という方は、行政書士への依頼を検討されることをおすすめします。

許可取得後に毎年かかる維持費用

建設業許可は「取得して終わり」ではありません。許可を維持するためには、毎年の届出と5年ごとの更新が必要で、それぞれ費用が発生します。

決算変更届(毎年)

建設業許可業者は、事業年度が終了するたびに4か月以内に決算変更届(事業年度終了届)を提出しなければなりません。届出を怠ると、5年後の更新申請ができなくなるおそれがあります。

決算変更届の提出には法定費用(手数料)はかかりません。行政書士に依頼する場合は3万円〜5万円程度の報酬がかかります。

更新申請(5年ごと)

建設業許可の有効期間は5年間です。引き続き営業を行う場合は、有効期間満了の30日前までに更新申請を行う必要があります。

更新にかかる法定費用は5万円。行政書士に依頼する場合は報酬として5万円〜10万円程度が加算されます。

費用を抑えるためのポイント

建設業許可にかかる費用を少しでも抑えたい方に向けて、実務上のポイントをご紹介します。

事前に書類を整理しておく

行政書士に依頼する場合、書類の収集や整理に手間がかかるほど報酬が高くなる傾向があります。過去の工事実績の資料、決算書類、資格者証のコピーなどを事前にまとめておくだけで、作業時間が短縮され報酬を抑えられる可能性があります。

決算変更届を毎年きちんと出す

決算変更届を溜めてしまうと、更新時にまとめて作成する必要が生じ、追加の報酬が発生することがあります。毎年確実に提出しておくことで、更新時の費用を抑えることができます。

更新と業種追加のタイミングを合わせる 

許可の有効期限を一本化でき、手続きの回数を減らせます。バラバラのタイミングで申請すると、その都度手数料と報酬が発生するため、許可期限の調整を意識しましょう。

まとめ

建設業許可にかかる費用は、法定費用・実費・行政書士報酬の3つで構成されています。知事許可の新規申請であれば、自分で申請する場合は約10万円、行政書士に依頼する場合は約25万円が目安です。さらに、許可取得後は毎年の決算変更届と5年ごとの更新にも費用がかかるため、維持費用も含めた長期的な視点で予算を組むことが大切です。

当事務所の報酬額については、ご相談内容に応じてお見積りをお出ししております。「まずは費用だけ知りたい」というご相談も歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。

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