名古屋市の農地転用|届出・許可の窓口・手数料・手続きの流れを完全ガイド

名古屋市の農地転用の届出・許可手続きを解説するアイキャッチ画像

名古屋市で農地転用を行うには、農地法に基づく届出または許可が必要です。名古屋市の農地は市街化区域と市街化調整区域に分かれており、どちらに該当するかで手続きの種類が大きく異なります。名古屋市の農地面積は約1,009ha(令和5年1月1日時点)で、そのうち約53%が市街化区域、約47%が市街化調整区域に位置しています。

本記事では、名古屋市の農地転用について、届出と許可の違い、4か所ある農業委員会の窓口情報、必要書類、手続きの流れを行政書士の実務経験に基づいて解説します。

名古屋市の農地転用は「届出」と「許可」のどちらが必要か

農地転用とは、農地を住宅敷地や駐車場、工場用地など農業以外の用途に変更することです。名古屋市では、都市計画法の区域区分に応じて手続きが以下のように分かれます。

市街化区域内の農地を転用する場合は、農業委員会への「届出」で手続きが完了します。一方、市街化調整区域内の農地を転用する場合は、農業委員会の「許可」を受けなければなりません(転用面積が4haを超える場合は愛知県知事の許可)。

さらに、自分の農地を自ら転用するのか、売買や賃貸借を伴う転用なのかによって根拠条文が変わります。自己所有地を自ら転用する場合は農地法第4条、権利の移転・設定を伴う場合は農地法第5条に基づく手続きとなります。

名古屋市は愛知県事務処理特例条例により知事から農地転用の許可権限を移譲されています。そのため、4ha以下の転用であれば名古屋市農業委員会が許可権者となり、県を経由する手続きが不要です。この点は他の多くの市町村と異なる名古屋市の特徴です。

出典:名古屋市「農地の転用の届出(市街化区域)」
出典:名古屋市「農地の転用の許可申請(市街化調整区域)」出典:愛知県「農地転用の許可について(農地法第4条・5条)」
関連記事:農地転用の「届出」と「許可」の違い|市街化区域なら届出だけでOK?
関連記事:農地法3条・4条・5条の違いとは?目的別にどの手続きが必要か一目でわかる

名古屋市の農業委員会の窓口一覧【2026年4月最新】

名古屋市の農地転用の届出・許可申請は、農地の所在地を管轄する農業委員会事務局に直接持参して提出します。窓口は市内4か所に設置されており、郵送やオンラインでの受付は行っていません。

なお、2026年4月1日から中村区内の農地に関する届出の受付窓口が中村区役所総務課から西部・守山農政課(守山区役所内)へ変更されました。中村区の農地をお持ちの方はご注意ください。

名古屋市の農地転用にかかる手数料と費用

農地転用の届出・許可申請そのものには、行政手数料はかかりません。名古屋市農業委員会に納める申請手数料は無料です。

ただし、手続きに必要な添付書類の取得には実費が発生します。主な費用の目安は以下のとおりです。

関連記事:農地転用とは?許可が必要な理由と手続きの全体像を解説

市街化区域の農地転用届出|必要書類と手続きの流れ

名古屋市の市街化区域にある農地を転用する場合は、農業委員会への届出で手続きが完了します。受付は開庁日であればいつでも可能で、締切日はありません。

届出に必要な書類

届出の際に提出する基本書類は次の4点です。農地転用届出書はA3縦長で印刷する必要がある点にご注意ください。また、押印は不要とされています。

登記簿上の所有者が死亡し相続未登記の場合は、戸籍謄本や遺産分割協議書の写しなどが追加で必要です。また、届出地が賃貸借されている場合は、農地法第18条の許可書の写しなど解約を証する書面も添付しなければなりません。

届出から受理通知書交付までの流れ

届出を窓口に提出すると、書類に不備がなければ原則として受付日の翌週の同一曜日以降に受理通知書が交付されます。おおむね1週間程度で完了する手続きです。祝休日や年末年始がある場合は交付まで日数が延びることがあります。

市街化調整区域の農地転用許可申請|必要書類とスケジュール

市街化調整区域内の農地を転用する場合は、「届出」では足りず、農業委員会の「許可」が必要です。立地基準と一般基準の両方を満たす必要があり、手続きの難易度は届出と比べて格段に高くなります。

許可申請に必要な主な書類

許可申請では、届出に必要な書類に加え、事業計画書や資金証明書など転用の確実性を示す書類が求められます。名古屋市公式サイトで公開されている申請書類説明(PDF)に詳細な一覧が記載されています。主な書類としては、許可申請書、事業計画書、土地の登記事項証明書、公図、案内図、土地利用計画図、資金計画書、資力を証する書面(残高証明書や融資証明書)などがあります。

農地の場所や転用目的によっては都市計画法上の開発許可(都市計画法第29条)との調整が必要な場合もあり、事前相談が推奨されています。

許可申請から許可書交付までのスケジュール

名古屋市の農地転用許可は毎月の定期審査で処理されます。以下が標準的なスケジュールです。

申請から許可書の交付まで、おおむね1〜2か月を要します。書類の不備があれば受付自体がされないこともあるため、事前相談を活用することが重要です。

関連記事:農地転用許可申請の流れと必要書類一覧|準備から許可取得まで完全ガイド
関連記事:農地の種類で許可の難易度が変わる?甲種・第1種〜第3種農地の区分と転用の可否

名古屋市の農地転用で注意すべきポイントと罰則

農振農用地・生産緑地の農地は原則転用不可

農業振興地域の農用地区域(いわゆる「青地」)に指定されている農地は、原則として転用ができません。転用するには、まず農振除外の手続きを経て農用地区域から除外する必要があります。生産緑地地区に指定されている農地も同様に、原則として転用は認められません。

関連記事:農振除外とは?農用地区域内の農地を転用するために必要な手続きを解説

届出と許可の比較表|名古屋市の農地転用手続き早わかり

よくある質問(FAQ)

名古屋市の農地転用の届出に手数料はかかりますか?

農業委員会への届出・許可申請そのものに行政手数料はかかりません。ただし、登記事項証明書の取得費用(1通600円)など添付書類の実費は発生します。

名古屋市の農地転用届出はどこに提出しますか?

農地の所在区を管轄する農業委員会事務局(緑区役所・守山区役所・中川区役所・戸田川緑地駐車場内の4か所)に直接持参します。郵送では受付できません。

市街化調整区域の農地転用許可にはどのくらい時間がかかりますか?

名古屋市では毎月末日が受付締切で、翌月20日頃に農業委員会総会で審議されます。許可書の交付は締切日の翌月末日頃が目安で、おおむね1〜2か月かかります。

農振農用地(青地)でも農地転用はできますか?

農振農用地に指定されている農地は原則として転用できません。まず農振除外の手続きを経て、農用地区域から除外される必要があります。農振除外は年に数回しか受付がなく、半年〜1年以上かかることもあるため、早めのご相談をおすすめします。

農地転用の手続きを行政書士に依頼するメリットは何ですか?

農地転用は、農地の種類の確認、他法令との調整、添付書類の作成など専門的な判断を要する場面が多い手続きです。行政書士に依頼することで、書類の不備による差し戻しや手続きの遅延を防ぎ、円滑に手続きを進めることができます。

農地転用の手続きは「みらい行政書士事務所」にご相談ください

農地転用の手続きは、農地の区分調査から書類作成、農業委員会との事前協議など様々な要因により複雑になります。みらい行政書士事務所では、愛知県・岐阜県・三重県の東海三県を対象に、農地転用の手続き代行を承っております。

「自分の農地が転用できるかわからない」「書類の準備が難しい」「期限に間に合うか不安」といったお悩みがありましたら、初回相談無料でお気軽にご相談ください。

初回相談は無料です。お電話・お問い合わせフォーム・LINEからお問い合わせください。

※この他に法定手数料が必要になります
※案件の複雑さ・面積・農地区分等により報酬が変動します。詳細な料金はヒアリング後に正式なお見積りを作成いたします
※対象農地の測量などが必要な場合は土地家屋調査士などへ別途依頼が必要となる場合があります

お問い合わせフォーム