在留資格「介護」で働ける施設は?対象範囲と就労の注意点

「この職場で在留資格『介護』が認められるのだろうか」と不安に感じる方は少なくありません。この記事では、在留資格「介護」で働ける施設・事業所の考え方、特定技能「介護」との違い、訪問介護の取扱い、申請先まで整理します。

在留資格「介護」とは?入管法上の位置づけ

在留資格「介護」は、介護福祉士の資格を持つ人が、日本の機関と契約して介護の仕事に従事するための在留資格です。

【法令上のポイント】 
「本邦の公私の機関との契約に基づいて介護福祉士の資格を有する者が介護又は介護の指導を行う業務に従事する活動」 (出入国管理及び難民認定法 別表第一の二「介護」)

判断の中心にあるのは施設の名称ではなく、①介護福祉士の登録を受けていることと、②実際の業務が介護またはその指導であることの2点です。

加えて、上陸許可基準を定める省令(平成2年法務省令第16号)では、日本人が従事する場合と同等額以上の報酬を受けることが求められています。

在留期間は5年・3年・1年または3月で、更新回数に上限はありません。配偶者や子は「家族滞在」の在留資格で帯同できる可能性があります。

名古屋入管の管内で介護人材が注目される背景

在留外国人数を都道府県別に見ると、愛知県は東京都・大阪府に次ぐ規模です。出入国在留管理庁の公表資料によれば、令和7年末現在の愛知県の在留外国人数は35万7,800人で、前年末から2万6,067人増加しました。

愛知は自動車関連をはじめとする製造業のイメージが強い地域ですが、高齢化の進行にともない、介護・福祉分野でも外国人材の受け入れが広がっています。

在留資格「介護」で働ける施設・事業所の具体例

介護福祉士として介護または介護の指導の業務に従事するのであれば、幅広い事業所が対象になり得ます。

対象となり得る主な職場

  • 介護保険施設:特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設、介護医療院
  • 居住系・通所系サービス:有料老人ホーム、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 障害福祉・児童福祉分野:生活介護、障害者支援施設、児童発達支援、放課後等デイサービスなど、介護業務を行う事業所
  • 病院・診療所:介護業務に従事する場合

病院・診療所で働く場合の注意点

実際に行う業務が入浴・食事・排せつの介助など介護に当たるのであれば、在留資格「介護」の活動に含まれると考えられます。一方で、事務や受付、清掃が中心の勤務は「介護又は介護の指導を行う業務」とは評価されにくくなります。

特定技能「介護」との違い

このように、長く働き続けたい人にとっては在留資格「介護」が有力な選択肢になります。特定技能1号から介護福祉士資格を取得し、「介護」へ変更するルートを選ぶ方もいます。

訪問介護(訪問系サービス)で働けるか

訪問介護については、2025年(令和7年)に大きな制度変更がありました。

厚生労働省は、介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等での実務経験(原則1年以上)を有する技能実習生および特定技能外国人について、訪問系サービスへの従事を認めることとしました。

受入事業所には、利用者・家族への事前説明に加えて、次の対応が求められます。

  • 訪問介護等の業務の基本事項に関する研修の実施
  • 一定期間、責任者等が同行するなどの必要な訓練
  • 本人の意向を確認したうえでのキャリアアップ計画の作成
  • ハラスメント防止のための相談窓口の設置等
  • 不測の事態に対応できる情報通信技術の活用を含めた環境整備

在留資格「介護」で注意が必要な3つの働き方

介護以外の業務が中心になってい

送迎の運転や清掃、事務作業だけを担当する勤務は、「介護又は介護の指導を行う業務」とは評価されにくくなります。付随的に発生する程度を超えて主たる業務になっていないか、確認が必要です。

報酬が日本人と同等額以上でない

上陸基準省令は、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上であることを求めています。同種の業務に就く日本人職員と比べて低い賃金設定になっていないか、給与規程との整合も含めて点検しましょう。

介護福祉士の登録

国家試験に合格しても、登録証の交付前は「介護」への変更が認められません。この点について入管庁は、実務経験ルート等で合格した留学生を対象に、登録証を受領するまでの間「特定活動」で介護等の業務に従事できる措置を設けています。

手続きの流れと申請先(愛知県内の事業所の場合)

海外から呼び寄せるのか、すでに日本にいる人が切り替えるのかで申請の種類が変わります。

申請先は、原則として申請人の住居地(受入機関の所在地)を管轄する地方出入国在留管理局です。愛知県内の事業所であれば、名古屋出入国在留管理局が窓口となります。

よくある質問

特別養護老人ホーム以外でも在留資格「介護」で働けますか?

介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス、障害福祉サービス事業所、病院など幅広い職場が対象になり得ます。ただし、業務の実態が介護またはその指導であることが前提です。

特定技能「介護」で働いて同じ施設のまま「介護」に変更できますか?

介護福祉士の登録を受けていれば、勤務先を変えずに在留資格変更許可申請を行うことは可能です。特定技能で認められていた施設は、在留資格「介護」でも対象になり得ますが、契約内容の見直しが必要になる場合もあります。

「自分に合う在留資格が分からない」—そのような段階でも、お気軽にご相談ください。

みらい行政書士事務所は、愛知県名古屋市を拠点に、就労ビザ・配偶者ビザ・家族滞在ビザ・永住許可・帰化申請など、外国人の方に関する在留資格手続きを専門的に取り扱う行政書士事務所です。

「どの在留資格に当てはまるのか」「要件を満たしているか不安」といったご相談から、申請書類の作成など、一人ひとりの状況に合わせトータルサポートいたします。

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    出入国在留管理庁「在留資格『介護』」 

    出入国在留管理庁「在留資格『介護』該当する活動・上陸許可基準」