入国前結核スクリーニングとは?対象国・対象者と証明書の手続き
入国前結核スクリーニングの対象国・対象者、結核非発病証明書の取り方と有効期間ををまとめました。インドネシアは2027年1月から提出義務化予定です。
入国前結核スクリーニング(JPETS)とは?
特定の国から日本に中長期で住む予定の人に、「結核を発病していないこと」を入国前に証明してもらう制度です。英語名の頭文字から「JPETS」とも呼ばれます。
「結核非発病証明書」の提出を求める制度
対象者は、日本政府が指定した現地の医療機関で胸部レントゲン検査などを受けます。そこで発行される「結核非発病証明書」を、在留資格認定証明書(COE)の交付申請時に提出する仕組みです。
導入の背景
国の「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」によると、令和7年の新規結核患者9,899人のうち、外国生まれの患者は2,352人でした。外国生まれの患者が増える傾向にあることが、導入の背景とされています。
愛知・名古屋と特に関わりが深い制度
愛知県のデータによると、県内の外国人住民は357,800人です。国籍別ではベトナムが70,820人で最も多く、フィリピン48,708人、ネパール23,328人、インドネシア21,153人と、いずれもスクリーニング対象国の出身者が上位に入っています。
自動車関連をはじめとする製造業が盛んな愛知県では、これらの国から人材を受け入れる企業が少なくありません。
対象国と開始時期|インドネシアは2027年1月から義務化予定
| 対象国 | 指定医療機関での健診受付開始 | 証明書の提出義務付け |
|---|---|---|
| フィリピン | 2025年3月24日 | 2025年6月23日 |
| ネパール | 2025年3月24日 | 2025年6月23日 |
| ベトナム | 2025年5月26日 | 2025年9月1日 |
| インドネシア | 2026年11月2日(予定) | 2027年1月4日(予定) |
| ミャンマー | 調整中(開始時期未定) | 調整中 |
| 中国 | 調整中(開始時期未定) | 調整中 |
インドネシアは対象国に含まれていたものの、これまで開始時期が未定でした。厚生労働省は2026年9月25日に運用開始日を公表しています。2027年1月4日以降にCOEを申請する場合は、証明書の提出が必要になる予定です。
対象になる人
対象国の国籍であっても、全員が対象になるわけではありません。 在留期間の長さや居住地、在留資格の種類によって決まります。
対象になる人
対象は、対象国の国籍を持ち、日本に「中長期在留者」として入国・在留しようとする人です。中長期在留者とは主に3か月を超えて日本に住む外国人を指します(短期滞在・外交・公用などは除きます)。このほか、デジタルノマドとその配偶者・子も対象です。
対象外になる主なケース
- 再入国許可(みなし再入国許可を含む)を持っている人
- 対象国以外に住んでいる人
- 入国前に別の健康診断が求められている制度の人(当面の間)
| 区分 | 具体例 |
|---|---|
| 対象になる例 | 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)、配偶者ビザ、家族滞在、留学などで新しく入国する対象国籍の人 |
| 対象外になる例 | 観光などの短期滞在、再入国許可を持つ人、特定技能、EPA看護師・介護福祉士 |
結核非発病証明書を取得して提出するまで
手続きは「受診 → 証明書の発行 → 申請時に提出」の3段階です。
STEP1:指定健診医療機関で受診する
対象国にある日本政府指定の医療機関で、医師の診察と胸部レントゲン検査を受けます。所見がある場合は、医師の判断で喀痰検査が追加されます。受診時にはパスポートが必要です。指定医療機関以外で受けた検査は使えないため注意しましょう。
STEP2:結核非発病証明書の発行を受ける
検査で発病していないと判断されると、証明書が発行されます。発行までの日数や費用は医療機関によって異なります。事前に確認しておきましょう。
STEP3:COE申請時に提出する
COE申請を申請するときに合わせて結核非発病証明書を提出します。
有効期間と証明書を出せない場合の対応
証明書には有効期間があり、期限切れになると使えません。 また、事情により提出できない場合に備えた書類も用意されています。
有効期間は「レントゲン撮影日」から原則180日
有効期間は、胸部レントゲンを撮影した日から原則180日間です。COEの審査期間も考えて、受診時期を逆算しておくことが大切です。詳しい条件は受診する指定医療機関に確認してください。
証明書を提出できない場合に必要な書類
| 状況 | 必要な書類 |
|---|---|
| 対象国以外の国・地域に住んでいる | 現地の滞在許可証などの写し+説明書(入管の書式) |
| やむを得ない特段の事情で提出できない | 提出できない理由を書いた理由書(入管の書式) |
名古屋入管へ申請する企業・ご家族が押さえたい点
名古屋でCOEを申請する場合、窓口は名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)です。 証明書の準備は、申請スケジュール全体の中で考える必要があります。
複数の人材を一度に呼び寄せる企業は、次の点を特に意識しておくとよいでしょう。
- 全員の受診日と有効期限を一覧で管理する
- 申請書類を早めにそろえる
- インドネシア人材の採用時期を確認する
よくある質問
-
特定技能で呼び寄せる場合も必要ですか?
-
特定技能外国人は、対象外とされています。これは、もともと入国前に胸部レントゲンを含む健康診断が求められている制度のためです。
-
日本に住んでいる対象国籍の人が一時帰国から戻る場合は?
-
再入国許可(みなし再入国許可を含む)を持っている人は対象外です。
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