豊田市の農地転用|指定市町村としての許可体制・農用地区域・調整区域の注意点

豊田市で農地転用を検討している方にとって、最初に理解しておくべきポイントがあります。それは、豊田市が農地法上の「指定市町村」であるという点です。通常、農地転用の許可権者は都道府県知事ですが、豊田市では市長が許可権限を持っています。本記事では、豊田市における農地転用の許可体制、農用地区域(農振農用地)の扱い、市街化調整区域での注意点を、行政書士の実務視点で詳しく解説します。
みらい行政書士事務所にご相談ください (相談無料)
お問い合わせフォーム、LINE、お電話からお問い合わせください。
豊田市が「指定市町村」に選ばれた経緯と許可体制
豊田市は、令和3年(2021年)7月15日付で農林水産大臣から「指定市町村」に指定されました。これにより、令和4年(2022年)1月1日から、愛知県に代わって豊田市が農地転用の許可事務を行っています。
指定市町村とは、農地転用許可の運用を適正に行える体制が整った市町村のことです。農林水産大臣が審査のうえ指定します。愛知県では豊田市のほか、一宮市、豊橋市、津島市が指定を受けています。
この指定によって、申請者にとって大きなメリットが生まれました。従来は申請書類が市の農業委員会から愛知県へ送付され、県が最終判断を下していました。指定市町村になった現在は、豊田市長が直接許可を出します。そのため、県を経由する手間が省かれ、処理がスムーズになっています。
豊田市における許可権者は次のとおりです。転用面積が4ヘクタール以下の場合は、豊田市長が単独で許可を行います。4ヘクタールを超える場合は、農林水産大臣との協議を経て豊田市長が許可します。
出典:豊田市「農地転用許可に係る指定市の指定について」
出典:愛知県「農地転用の許可について(農地法第4条・5条)」
関連記事:農地転用とは?許可が必要な理由と手続きの全体像を行政書士が解説
関連記事:一宮市の農地転用|指定市町村の許可手続き・締切日・届出方法まとめ
豊田市の農地転用で確認すべき区域区分と手続きの違い
豊田市は面積が広く、市街化区域・市街化調整区域・都市計画区域外の三つの区域が存在します。農地転用の手続きは、農地がどの区域に所在するかによって大きく異なります。
市街化区域の農地─届出で完了
市街化区域内の農地を転用する場合は、農業委員会への「届出」だけで手続きが完了します。許可申請は不要です。届出は随時受け付けており、毎週水曜日を締め日として翌水曜日に受理書が発行されます。届出書は2部提出が必要です。
市街化調整区域・都市計画区域外の農地─許可が必要
市街化調整区域や都市計画区域外の農地を転用する場合は、豊田市長の「許可」が必要です。農地法第4条(自己転用)または第5条(権利移動を伴う転用)に基づいて申請します。許可申請書は3部提出してください。受付は毎月初めの3日間に限られており、許可が下りる目安は翌月中旬以降です。
| 項目 | 市街化区域 | 市街化調整区域・都市計画区域外 |
|---|---|---|
| 手続き種別 | 届出 | 許可申請 |
| 許可権者 | ―(届出のみ) | 豊田市長 |
| 受付日 | 随時 | 毎月初めの3日間 |
| 処理期間の目安 | 約1週間(受理書発行) | 約30日(受付から市への意見書送付まで) |
出典:豊田市「農地の転用【農地法第4条・第5条許可申請(届出)】」
関連記事:農地転用の「届出」と「許可」の違い|市街化区域なら届出だけでOK?
関連記事:農地法3条・4条・5条の違いとは?目的別にどの手続きが必要か一目でわかる
農用地区域(農振農用地)に該当する場合の農振除外手続き
豊田市は旧町村との合併により市域が広大です。山間部を中心に、農用地区域(いわゆる「青地」)に指定されている農地が多く存在します。農用地区域内の農地は、そのままでは転用許可を申請できません。事前に「農振除外」の手続きが必要です。
農振除外とは、農業振興地域整備計画の農用地利用計画を変更し、対象農地を農用地区域から除外することを指します。申出先は豊田市農政企画課です。
農振除外の受付スケジュール
農振除外の申出受付は年4回、2月・5月・8月・11月の月初めの3日間です。受付から計画変更(除外完了)まで約6か月かかります。農振除外の完了後に、農地転用の許可申請へ進む流れとなるため、事業スケジュールの逆算が重要です。
農振除外が認められる要件
農振除外は申出をすれば必ず認められるものではありません。豊田市が農業振興上の観点から妥当性を判断します。主な要件は、転用の必要性・緊急性があること、代替すべき土地がないこと、周辺の農業経営や農業用施設の機能に支障を及ぼさないこと、土地改良事業完了後8年を経過していること、などです。
なお、令和7年4月以降は「地域計画」(地域農業経営基盤強化促進計画)が策定されている区域内の農地について、農振除外に先立ち地域計画の変更手続きが必要となるケースがあります。事前に農政企画課へ相談してください。
農用地区域に該当するかどうかは、豊田市の「とよたiマップ」で確認できます。ただし、最新の除外状況と図面が異なる場合があるため、最終的には農政企画課窓口への問い合わせが確実です。
出典:豊田市「農振除外(農用地区域からの除外)手続き」
出典:豊田市「農用地区域の確認」
関連記事:農振除外とは?農用地区域内の農地を転用するために必要な手続きを解説関連記事:農地の種類で許可の難易度が変わる?甲種・第1種〜第3種農地の区分と転用の可否
市街化調整区域で豊田の農地転用を行う際の注意点
市街化調整区域の農地を転用する場合は、農地法の許可だけでなく、都市計画法に基づく手続きも必要になる場合があります。
建築物の建築を伴う転用では、都市計画法第29条の「開発許可」、または同法第43条の「建築許可」が求められるケースがあります。農地転用の申請書にも、都市計画法の許認可の見込みについて記載する欄があります。事前に豊田市の都市計画課へ確認しておくことが大切です。
また、豊田市には「開発事業に関する手続条例」があります。農振除外の申出前に、この条例に基づく事前手続きが必要となることもあります。特に一定規模以上の開発を予定している場合は、早めの相談をおすすめします。
さらに、豊田市の山間部(都市計画区域外)では独自の定住促進制度があります。旧足助・旭・稲武・小原・下山の各地区に「居住促進地区」が設定されており、住宅建築に限って農振除外の審査が緩和されています。また、石野・藤岡・松平地区では分家住宅に限り、審査が緩和される運用方針が設けられています。
豊田市の農地転用に関する申請スケジュール(令和8年度)
豊田市農業委員会は、毎年度の業務日程を公表しています。令和8年度の転用許可申請(A案件)の受付日は以下のとおりです。
| 月 | 申請受付日 | 補正期限 | 農業委員会総会 |
|---|---|---|---|
| 4月 | 1・2・3日 | 9日 | 27日 |
| 5月 | 1・7・8日 | 14日 | 27日 |
| 6月 | 1・2・3日 | 9日 | 23日 |
| 7月 | 1・2・3日 | 9日 | 28日 |
| 8月 | 3・4・5日 | 12日 | 26日 |
| 9月 | 1・2・3日 | 9日 | 25日 |
| 10月 | 1・2・5日 | 9日 | 27日 |
| 11月 | 2・4・5日 | 11日 | 25日 |
| 12月 | 1・2・3日 | 9日 | 23日 |
転用許可申請の処理期間は受付から30日間が目安です。ただし、都道府県農業委員会ネットワーク機構への意見聴取が必要な案件は40日間かかります。受付日を逃すと翌月に持ち越しとなるため、書類の準備は余裕をもって進めましょう。
よくある質問(FAQ)
-
豊田市の農地転用は市に直接申請できますか?
-
はい。豊田市は農地法上の指定市町村です。愛知県を経由せず、豊田市長が許可権者として直接判断します。申請窓口は豊田市農業委員会事務局です。
-
農用地区域に該当するかどうかはどこで確認できますか?
-
豊田市の「とよたiマップ」から確認できます。
-
市街化調整区域の農地転用には農地法以外の手続きも必要ですか?
-
建築物を伴う場合は、都市計画法に基づく開発許可(第29条)や建築許可(第43条)が別途必要になることがあります。事前に豊田市の都市計画課に確認してください。
農地転用の手続きは「みらい行政書士事務所」にご相談ください
農地転用の手続きは、農地の区分調査から書類作成、農業委員会との事前協議など様々な要因により複雑になります。みらい行政書士事務所では、愛知県・岐阜県・三重県の東海三県を対象に、農地転用の手続き代行を承っております。
「自分の農地が転用できるかわからない」「書類の準備が難しい」「期限に間に合うか不安」といったお悩みがありましたら、初回相談無料でお気軽にご相談ください。
初回相談は無料です。お電話・お問い合わせフォーム・LINEからお問い合わせください。
| 業務内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| 農地転用届出(4条・5条) | 55,000円〜 |
| 農地転用許可申請(4条・5条) | 100,000円〜 |
| 農振除外申請 | 220,000円〜 |
| 農地法3条届出 | 33,000円〜 |
| 農地法3条許可 | 77,000円〜 |
※この他に法定手数料が必要になります
※案件の複雑さ・面積・農地区分等により報酬が変動します。詳細な料金はヒアリング後に正式なお見積りを作成いたします
※対象農地の測量などが必要な場合は土地家屋調査士などへ別途依頼が必要となる場合があります
まずはお気軽にご相談ください (相談無料)
お問い合わせフォーム、LINE、お電話からお問い合わせください。


