飲食店営業許可の申請に必要な書類・施設基準・食品衛生責任者の要件をまとめて解説

飲食店営業許可に必要な書類・施設基準・食品衛生責任者の要件を解説する記事のアイキャッチ画像

飲食店営業許可の申請では、「何を準備すればいいのか」が最大の悩みどころです。必要書類の不備、施設基準への不適合、食品衛生責任者の未選任―どれか一つでも欠けると許可は下りません。この記事では、名古屋市・愛知県での飲食店の営業許可申請に必要な書類、保健所がチェックする施設基準、そして食品衛生責任者の要件を一つずつ整理して解説します。

なお、飲食店営業許可の制度概要や取得手続き全体の流れについては、[飲食店営業許可とは?必要な届出の全体像・取得の流れ・開業までのステップを行政書士が解説]で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:【申請代行】名古屋市で飲食店営業許可を取得するには?申請先・手数料・手続きのポイント

飲食店営業許可の申請に必要な書類一覧

飲食店の営業許可を取得するために提出する書類は、個人・法人で若干異なります。名古屋市および愛知県共通で必要となる書類を表にまとめました。

営業許可申請書の記入ポイント

営業許可申請書には、申請者の氏名・住所(法人は名称・所在地・代表者名)、営業所の名称・所在地、営業の種類、食品衛生責任者の氏名と資格区分などを記入します。HACCPに沿った衛生管理の取組種別の欄もあるため、事前に自店舗の衛生管理の方法を確認しておきましょう。

名古屋市では、申請書の様式を市の公式ウェブサイトからダウンロードできます。また、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」からオンライン申請も可能ですが、手数料は保健センター窓口での現金納付が必要です。

施設の図面作成で押さえるべきポイント

図面は2通提出が求められます。記載すべき内容は、調理場と客席の区画、シンクの位置と数、手洗い専用設備の位置、冷蔵・冷凍設備の配置、換気設備の種類と位置、トイレの位置と手洗い設備です。

図面の精度は申請の可否を大きく左右します。設計事務所や内装業者が作成した図面があっても、保健所が求める記載項目が不足している場合には書き直しを求められることがあります。事前相談の段階で図面を持参し、担当者に確認してもらうことを強くおすすめします。

出典:食品取扱施設 営業許可|名古屋市公式ウェブサイト
出典:食品営業許可について|愛知県行政手続情報案内システム 
出典:営業許可申請書の様式(PDF)|名古屋市

保健所がチェックする施設基準:共通基準と飲食店の個別基準

2021年6月の改正食品衛生法施行により、施設基準は全国統一の枠組みに再編されました。飲食店営業許可の施設検査では、すべての営業に適用される「共通基準」と、飲食店営業に特有の「個別基準」の両方を満たす必要があります。

共通基準の主な項目

共通基準は食品衛生法施行規則別表第19に定められています。保健所の実地検査で特に重点的にチェックされるのは、次の項目です。

まず、作業区分に応じた区画です。調理場と客席は間仕切り等で明確に分けなければなりません。住居部分がある場合は、営業施設と住居を区画することも求められます。

次に、手洗い専用設備の設置です。調理場内に流水式の手洗い設備を設け、水栓は「洗浄後の手指の再汚染が防止できる構造」、つまりセンサー式・レバー式・足踏み式のいずれかとする必要があります。この要件は2021年6月の改正で新たに加わったもので、回転式(ひねる式)のハンドルは不適合とされる点に注意してください。

さらに、床面・内壁・天井の材質については、清掃・洗浄・消毒が容易な材料であることが必要です。床面は不浸透性の材質で、排水が良好であること。内壁は床面から汚染されやすい高さまで不浸透性材料で腰張りされていることが求められます。

そのほか、十分な照度を確保できる照明設備、飲用に適した水の供給設備、防虫・防鼠設備、ふた付きの廃棄物容器、食品の保管に適した冷蔵・冷凍設備の設置も必須です。

飲食店営業の個別基準

飲食店営業の個別基準は、食品衛生法施行規則別表第20に定められています。通常の飲食店営業では共通基準のうち「製品の包装場所」に関する規定(第3号ヨ)が適用除外となるため、比較的シンプルです。

ただし、自動車(キッチンカー)での調理営業の場合は、床面の不浸透性材質、排水設備、トイレ、更衣場所の基準が適用除外となる特例があります。また、簡易な飲食店営業(喫茶店営業を含む)の場合は、床面の材質や排水設備、冷蔵設備の設置場所などについて緩和規定が適用されます。

食品衛生責任者の要件と資格の取り方

飲食店営業許可を受けるには、施設ごとに食品衛生責任者を1名選任しなければなりません(食品衛生法施行規則第66条の2第4項)。食品衛生責任者は、営業施設の衛生管理を担う責任者であり、開業前に選任を完了しておく必要があります。

食品衛生責任者になれる人

食品衛生責任者の資格要件は、大きく2つに分かれます。

1つ目は、特定の資格を持っている場合です。調理師、製菓衛生師、栄養士、管理栄養士、食品衛生監視員・食品衛生管理者の要件を満たす者、船舶料理士、と畜場法の衛生管理責任者、食鳥処理衛生管理者などが該当します。これらの資格を持つ方は、養成講習会の受講が免除されます。

2つ目は、上記の資格を持たない場合です。この場合は都道府県知事等が定める食品衛生責任者養成講習会を受講・修了する必要があります。

名古屋市・愛知県での養成講習会の受講方法

出典:食品衛生責任者講習会|名古屋市公式ウェブサイト 

よくある質問(FAQ)

居抜き物件を借りた場合でも、新たに飲食店営業許可の申請は必要ですか? 

はい。営業許可は施設ではなく営業者に対して付与されるため、前の営業者とは別に自分名義で新規申請が必要です。ただし、前の営業者から営業を譲り受けた場合は、地位の承継届で対応できるケースもあります。

食品衛生責任者の資格は全国で有効ですか?

はい。養成講習会の修了証は全国で有効です。他の都道府県で取得した修了証であっても、愛知県内での営業許可申請に使用できます。

申請手数料は更新時にもかかりますか? 

はい。更新時にも手数料が必要です。名古屋市は12,000円、愛知県(名古屋市外)は14,400円です。

飲食店営業許可は「みらい行政書士事務所」にご相談ください

飲食店営業許可は、手続きの全体像を把握し、食品衛生責任者の資格取得や消防署・警察署・税務署への届出も漏れなく進めることが、スムーズな開業への近道です。「手続きが複雑でよくわからない」「本業の準備に集中したい」という方は、飲食店営業許可に精通した行政書士へご相談ください。

初回相談は無料です。お電話・お問い合わせフォーム・LINEからお問い合わせください。

※飲食店営業許可は別途申請手数料16,000円(名古屋市)が必要です。
※ご対応地域により交通費を請求させていただく場合があります。

お問い合わせフォーム