外国人を採用する企業が知っておきたい在留カードの確認方法

採用時の在留カードの確認は、外国人本人を守るためだけでなく、企業自身をリスクから守るためにも欠かせない手続きです。この記事では、在留カードで必ず確認すべきチェックポイントをわかりやすくまとめました。

なぜ企業が在留カードを確認しなければならないのか

在留カードとは、日本に中長期間在留する外国人に交付される、身分と在留資格を証明する公的なカードです。ここには、その人が「日本で働けるかどうか」「どんな在留資格でいつまで在留できるか」といった重要な情報が記載されています。

確認を怠ると、企業側が思わぬ責任を問われることがあります。

【不法就労助長罪 】
働くことが認められていない外国人を雇ったり、不法就労をあっせんしたりした事業主等は、「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。

  • 「働けないと知らなかった」は通用しない
  • 在留資格や就労の可否を確認せずに雇った場合でも、過失があれば処罰の対象になり得る

このことより、採用時に在留カードをきちんと確認することが、企業のリスク管理の出発点になります。なお、外国人を雇用した場合は、原則としてハローワークへの「外国人雇用状況の届出」も必要です。

特定在留カードと新様式在留カード

在留カードは、中長期在留者(3か月を超えて在留する外国人など)に交付されます。一方で、短期滞在の外国人や特別永住者には交付されません。

2026年からは、在留カードとマイナンバーカードが一体となった特定在留カードの発行が始まりました。他の手続きのタイミングで本人が希望、申請した場合に交付されています。

特定在留カードと新様式在留カードでは、以下の項目が記載されなくなり、留カード等読取アプリケーションを使用し確認することとなります。

  • 在留期間
  • 許可の種類
  • 許可年月日

外国人材の受け入れが活発な名古屋・愛知のような地域では、採用の現場でさまざまな在留資格に接する機会が多くなります。確認の基本をチーム全体で共有しておくことが重要です。(参考:在留資格「技人国」とは?対象職種と学歴・実務要件

在留カードで確認すべき5つのチェックポイント

在留カードを受け取ったら、次の5点を確認します。新様式のカードの場合は、読み取りアプリを使用してください。

  • ① 就労の可否:カードに「就労制限の有無」欄があり、「就労不可」「在留資格に基づく就労活動のみ可」などと記載されます。
  • ② 在留資格の種類:任せたい業務が、その在留資格で認められた活動の範囲に合っているかを確認します。
  • ③ 在留期間(満了日):在留期限が切れていないか、雇用予定期間との関係を確認します。
  • ④ 資格外活動許可の有無:「就労不可」でも、資格外活動許可があれば一定範囲で働ける場合があります
  • ⑤ カードが有効か:偽造カードではないか確認します。

就労できる人・できない人・条件つきの人の見分け方

留学生などの方でも、資格外活動許可を受けていれば、一定の範囲でアルバイト等ができます。定められた一定範囲を超えて働かせると、本人・企業双方がリスクを負います。シフト管理の段階から意識しておくことが大切です。また、風俗営業等に従事することはできません。(参考:資格外活動許可とは?留学生アルバイトの28時間ルール

採用時に実践したい確認フローと記録の残し方

採用のたびに同じ流れで確認できるよう、社内フローとして整えておくと安心です。

  1. 原本を提示してもらう(コピー・画像だけで判断しない)。
  2. 就労の可否・在留資格・在留期間・資格外活動許可の有無を確認する。
  3. 任せたい業務が、その在留資格の活動範囲に合っているかを確認する。
  4. 読取アプリでICチップと券面を照合する。
  5. 本人の同意を得たうえで、確認した記録(確認日・確認者・カードの写し等)を保管する。

なお、業務内容と在留資格が合っているかの判断(いわゆる該当性の判断)は、専門的で難しい場面もあります。判断に迷うときは、自己判断で進めず専門家に相談することをおすすめします。

名古屋・愛知で外国人を採用する企業が知っておきたいこと

名古屋・愛知は自動車関連をはじめとする製造業が集積し、外国人材の受け入れニーズが高い地域です。飲食・宿泊・小売なども含め、さまざまな在留資格の方を採用する機会が多く、在留カード確認の重要性はとりわけ高いといえます。

在留資格に関する申請や相談の窓口となるのが、地方出入国在留管理局です。名古屋出入国在留管理局の管轄 愛知県内の企業の場合、管轄は名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)です。

在留カードはコピーに確認だけで良いですか? 

コピーや画像では、券面のセキュリティ機能やICチップの照合ができず、本物かどうかの確認が不十分になります。採用時は必ず原本を提示してもらい、可能であれば読取アプリなども併用してください。

就労不可」と書かれたカードの人は、絶対に雇えないのですか?

留学生などの方でも、資格外活動許可を受けていれば一定範囲(留学の場合は原則1週28時間以内など)で働ける場合があります。

新しい在留カードは在留期間が書かれていないと聞きました。

2026年6月14日以降の新様式カードでは、券面から在留期間等の記載がなくなりました。これらは在留カード等読取アプリケーションで読み取って確認します。

「自分に合う在留資格が分からない」—そのような段階でも、お気軽にご相談ください。

みらい行政書士事務所は、愛知県名古屋市を拠点に、就労ビザ・配偶者ビザ・家族滞在ビザ・永住許可・帰化申請など、外国人の方に関する在留資格手続きを専門的に取り扱う行政書士事務所です。

「どの在留資格に当てはまるのか」「要件を満たしているか不安」といったご相談から、申請書類の作成など、一人ひとりの状況に合わせトータルサポートいたします。

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